映画「フィールド・オブ・ドリームス」撮影地
ダイアースビルはアメリカ中西部、アイオワ州北東部にあり面積は14.6平方km(5.6平方マイル)。アメリカは世界有数の農業大国。アイダホといえばポテト、アイオワはコーン。見渡す限りのトウモロコシ畑。その景色は海原に似て、風になびく繁った葉は押し寄せる波のようで生命力に溢れる。
そのトウモロコシ畑を抜け出たところに小さな野球場はあった。「フィールド・オブ・ドリームス」はW.P.キンセラの小説「シューレス・ジョー」の映画化。
レイ・キンセラはトウモロコシ畑で不思議な声を聞く。そのインスピレーションをきっかけに畑を切り拓き、野球場をつくったことからファンタジーがはじまる。ケビン・コスナー主演、1989年公開でアカデミー作品賞を受賞した。撮影場所は元通りの畑となったが、映画を懐かしむ人の声が集まり再び野球場に戻されたという。
明るいグラウンドは弾けるようなエネルギーに満ちていた。まさにパワースポットともいえる高揚感。何もない広大な畑の真ん中なのでそんなはずはないと思うが元々特別な土地だったのかも知れない。あるいは映画撮影という創造を通じて土地の気力が高まったのか。いずれにしてもカラダがスッと軽くなるような気持ちよい空気感に包まれたフィールドだった。
ちなみにアメリカのトウモロコシ生産量は世界トップ、その最大生産地がアイオワ州。そして莫大な量のトウモロコシの30%が再生可能エネルギー、バイオマス・エタノールに変わる。
ガソリンにエタノールを混合するのはアメリカでは常識。「E10」というのはエタノール10%で、これが標準。アメリカ最高峰のモーターレース、インディで使用される燃料は「E85」、つまりバイオエタノール85%と規定されている。