マウントシャスタはアメリカ西海岸、カリフォルニア州中北部シャスタトリニティ森林公園(Shasta Trinity National Forest)の北側に聳える4312mの高峰。面積8946平方km(3457平方マイル)に渡る広大な森林公園には多くの河川や湖が点在する。
当地には今から1万年前頃から先住民インディアンが住みマウントシャスタは古来より霊峰として信仰されてきた。19世紀にはシャスタ族、ニューリバーシャスタ族はじめ4部族が居住し人口は6000人前後だったという。
しかし1848年にカリフォルニアの金脈発見が契機となりゴールドラッシュが到来。カリフォルニアを目指す数万人のヨーロッパ人大移動はインディアンの領土を武力で侵略しインディアンは徐々に衰退した。
シャスタが先史時代から信仰の土地であったことを当時の入植者が知ることはなかった。しかし19世紀末以降シャスタにまつわる伝説が次第に明らかになり、また地場エネルギーの研究など土地の力の存在が知られるようになってきた。
その頃、西海岸で著名となった自然主義者で地質学者でもあったジョン・ミューア(John Muir、1838-1914)の影響力も大きい。ミューアは人間と大自然との共生、土地固有の信仰の尊重を訴えた。
パワースポットといわれる土地には大地震や噴火がつきものだ。マウントシャスタもその例にもれずきわめて危険な火山のひとつで、ひとたび爆発が起きれば1980年のワシントン州セントへレンズ大噴火を凌ぐ脅威になるといわれている。マウントシャスタの一番最近の大噴火が1786年。爆発周期が600年に一度といわれているので今世紀はひとまず大丈夫ではないだろうか。
僕たち夫婦はSiskiyou 湖畔、森の中に建つマウントシャスタリゾート(Mount Shasta Resort)に滞在した。キッチン、リビングルームを併設した広いスペースの木造ビラだ。澄み渡る空気で気分は爽快。土地のパワーも存分に吸収して満足の数日間だった。
気力漲る本物のパワースポット