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ウォルナットグローブ

 ウォルナットグローブ
Walnut Grove, Minnesota
MY FA VO RI TE
「大草原の小さな家」ローラの足跡を辿る、ペピンの続編

ウォルナットグローブはアメリカ中北部、ミネソタ州南西部にあり面積は2.8平方km(0.6平方マイル)、人口900人に満たない小さな町。
1867年に生まれたローラ・インガルスは7歳までウィスコンシン州ペピンの大きな森の小さな家(Little house in the Big Woods)で暮らし1874年に当地に移住してきた。この時代の生活は「プラム・クリークの土手で(On the Banks of Plum Creek)」に描かれている。
収穫前の小麦がイナゴの被害に遭い、全滅。借金も増え、父親は金の工面のため東部に出稼ぎに行く、という苦難の日々が続いた。僕たち夫婦はゴードン農場とLaura Ingalls Wilder Museumでローラの住居跡を見学(写真3-6)、大きな衝撃を受けた。
それは家というより、むしろ土手に掘られた穴倉だった。しかし横穴小屋(Dugout Depression)は開拓時代の当地では普通に見られた住居だったようだ。土の家は冬は暖かく夏は涼しいが、時には牛が屋根を踏み潰して崩落することもあったという。ヘビやクモにも悩まされたという。
ローラの父チャールズはイングランド系、母キャロラインはスコットランド系の移民だった。WASP(White Anglo-axon Protestant)といわれる彼ら夫婦は、デンマークやスウェーデン移民が多かった中北部アメリカのなかで正統的アメリカ人としての誇りを持っていたと後にローラは書き遺している。
同時代のイギリスはビクトリア王朝華々しい繁栄の時代。ひきかえ新大陸の開拓民の生活は貧窮をきわめた。しかし土の家で遊ぶ絵本のなかのローラは元気はつらつ、とても幸せそうに見える(写真6)。
数々の困難にもめげない彼らには西部開拓という大きな夢があったからだ。ゆたかさとは、幸せとは。土の家を見学しながら多くのことを考えさせられた。