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ラジタス

 ラジタス
Lajitas, Texas
MY FA VO RI TE
蘇ったゴーストタウン

ラジタスはアメリカ南東部、テキサス州ブリュースター・カウンティーに属し、当地北にはビッグベンド・ランチ州立公園、南にはビッグベンド国立公園があり、リオグランデ川を挟み南側はメキシコのチワワ州となっている。
当地は数千年に渡り古代人チソス・インディアンが住むメキシコの領土だったが、その後メスカレロ・アパッチ族、18世紀以降はコマンチェ族が居住した。米墨戦争(Mexican-American War)終結4年後の1852年、陸軍将校ウイリアム・エモリー(William H Emory)が当地を調査し、その後のヨーロッパ入植者の進出により当地の先住民インディアンはほぼ壊滅した。
チソス山脈には水銀の鉱脈があり1890年頃からラジタス周辺で採鉱がはじまり多くの人が集まり活況を呈した。といっても15軒の店が開業し、居住者は50人という程度だった。1901年には郵便局も開設され大きな町へと発展する兆しが見えたが、水銀採掘の斜陽化と共に鉱山は1939年に閉鎖され、以降ラジタスは人が住まないゴーストタウンとなった。
人の気配が消えて50年以上たった1995年、ラジタスはジェームス・ガーナー主演のTV西部劇「荒野の追跡者・ラレード通り(Street of Laredo)」の撮影地で話題となり、またラジタス周辺は鉱泉地であることからスパリゾートの可能性も見いだされたこともあり近年になって急速に観光地として取り上げられだした。
加えてラジタスの周辺から恐竜の化石が大量に出土し恐竜の博物館創設の計画もあるらしい。とはいえ今のところ当地に積極的に訪れる人は少ないようだ。何しろテキサス州の中心地ダラスから車で11時間かかるという度を越した辺鄙な土地。草原と牛、それ以外見当たらない。
長時間のドライブで疲れ果てた僕たち夫婦はホテルにチェックインしたその足で併設の食堂へ。西部劇で見るのとほとんど同じタイプの木造の2階建て。バーと食堂の中間型。
テキサスの流儀に倣いステーキとバーボンを注文した。ホテルダイニングというよりカウボーイのたまり場だ。滅多によそ者が来ないのだろう、じっとこちらを観察する視線。これくらいでビビってたんじゃアメリカ奥地の旅はできないのだ。
ホテルの部屋やバーは映画で見る西部開拓時代のムード満載だったと思うが、それほど楽しめた感じはしなかったし、よくは思い出せない。それなりに緊張した旅となった。